自転車用のドラレコで事故を防止
近年では煽り運転による事故や事件が話題になり、自家用車にドライブレコーダーを搭載する人が急増しています。万が一に事故に遭遇したときに重要な証拠映像を残しておきたいためです。
そして自転車も例外なく、事故に遭遇したときにドライブレコーダーで証拠映像を残しておくことが重要になってくるでしょう。近年では自転車専用のドライブレコーダーも販売され始めており、今後搭載していく人が増えていく傾向にあるようです。
一方で、様々なドライブレコーダーがあるので、どれを購入するのか迷う人は多くいます。そこで、今回は基礎的な情報から実際に活用できるドライブレコーダーを紹介していきます。
なぜ自転車ドライブレコーダーが必要なのか
実は自転車の事故は毎年減少傾向にあるのですが、数自体は減っているものの、致死率が上昇しています。つまり軽度な事故は減ってきたが、重大な事故そのものは減ってないということです。自転車における事故による死者や重傷度は、バイク等の二輪車と比べても高いです。自動車との接触事故を起こした場合の大半は自動車側の責任が高くなることが予想されますが、状況によっては逆転することもあり得ます。万が一のためにも客観性の高い記録映像をしっかりと残し、防衛策としてドライブレコーダーを購入する必要があります。
自転車のドライブレコーダーの種類
そもそも自転車に搭載するドライブレコーダーにはいくつかのカメラの種類があります。それらを簡単に確認しておきましょう。
ドライブレコーダー
そもそもドライブレコーダーと一般的なカメラの違いがあります。
自動ループ録画機能が搭載されている
自動ループ録画機能とは、記録媒体の容量を使い切ったとしても、そこで録画を終了せずに自動的に最初から上書き記録を続けてくれる機能です。多くのドライブレコーダーはSDカードを利用しますが、いちいち手動で削除したりするのは面倒ですから、非常に重要な機能です。
事故の衝撃を感知したら映像をロックする
これもドライブレコーダーの重要な機能の一つです。万が一事故に遭遇した時にその映像に上書きをされてしまうと貴重な映像を失ってしまいます。そうなっては意味がないので、事故の衝撃を感知したら、自動的に映像をロックしてくれる機能です。
エンジン始動と電源が連動している(自転車は該当しませんが。。)
残念ながら自転車には該当しませんが、一般的なドライブレコーダーはエンジンの始動と同時にスイッチが入り自動で録画がされるようになっています。自転車に乗る時は毎回スイッチをつけ忘れないようにしましょう。
車やバイク専用のドライブレコーダーを自転車に使ってもいいか?
結論からいうと車用のものは難しいですが、バイク用で内蔵バッテリーで動くものは流用できます。
車やバイク用のドライブレコーダーはラインナップが充実しているため、それらを流用したい方も多いかと思いますが、特に車用は電源と耐久性の観点から流用は難しいです。前述の通りエンジンと電源を連動させているため、自転車では車並みの電圧を確保することができません。また雨水や風に晒されることを想定していないため耐久性に問題があります。一方でバイク用であれば防水防塵かつ内蔵バッテリーで動くものもあるので流用することが可能です。
ウェアラブルカメラ
近年ではGoProやDJI等が販売しているウェアラブルカメラをドライブレコーダーの代わりに身につけて記録をする人もいます。従来であれば使い勝手が悪かったものが、性能の向上が目覚しく、高画質、長時間録画、コンパクトであるために、ウェアラブルカメラが人気を博しています。
中にはドライブレコーダーのような機能を有しているウェアラブルカメラも登場してきています。
ウェアラブルカメラを利用する最大のメリットは、ドライブレコーダー以外の用途でも様々な活用方法があることでしょう。
サイクルコンピューターやライトと一体型のドライブレコーダー
自転車に乗る人であれば、サイクルコンピューターを活用する方は多いはず。最近ではドライブレコーダーも一体化しているものも販売されはじめています。自動ループ録画に対応しているものもでています。
スマホは流用できる?
近年のスマホのカメラも性能が向上してきており、後述する必要なカメラのスペックを満たすものも増えてきています。またドライブレコーダーのアプリも登場してきていますが、残念ながらまだ実用レベルとは言えません。大きな理由としては、ドライブレコーダーと比べると耐久性が大きく劣っているためです。もし事故の際にスマホごと壊れてしまったらせっかくの記録映像のデータも残りません。
ドライブレコーダーのスペックの見方について
ドライブレコーダーとして映像を録画していたにもかかわらず、その記録映像が鮮明でなければ判断材料として不足してしまっては問題です。そのためにもドライブレコーダーとして必要なスペックについて確認しておきましょう。
解像度
映像を鮮明に録画するためにも最も重要な要素です。
FullHD(解像度1920 x 1080px)が現在最も主流の解像度です。十分にきれいに撮れますのでFullHD以上であれば問題ないでしょう。4k(3840 x 2160px)ですと非常に鮮明な映像が撮れますが、その分データ容量が膨大となり実用的ではないです。基本的にはFullHDで記録するといいと思います。
Fps
Fpsとは1秒あたりのフレーム数のことです。例えば30fpsというと、1秒間あたりに30枚の画像が連続して再生されていることになります。ですからfpsの数値が高ければ高いほど滑らかな映像になります。解像度と同様にfps値が高くなればなるほど、データ容量が当然大きくなります。実用的なレベルは24〜60fpsです。(参考までにテレビは30fpsです。)
画角
画角とは、カメラが写せる角度のことです。広角であればあるほど、広い範囲の映像を録画することができます。目安として水平画角が100度以上あれば十分です。
自転車用ドライブレコーダーはどこに装着するべき?
ドライブレコーダーはハンドル周りに取り付けるタイプが一般的ではありますが、事故はどこから発生するか分からないので、果たして前方だけで良いのか悩むところです。特に自転車の場合は車と比べてスピードが遅く、車に抜かれることが多いためその際に事故になる可能性が多くなるでしょう。特にあおり運転や幅寄せの様子を撮影したければ後方にカメラを設置しておくことが重要となります。
また車の後方ガラスによく貼られている「ドラレコ録画中」といったステッカーを後方に貼ってくのも効果的です。カメラ単体は小さく見づらいため、デカデカとステッカーを張っていれば牽制にもなります。そうすることで事故の確率を減らすことも可能になるでしょう。
なお自転車は側道を走るので、後方カメラをつけるときは中央寄りに向かって少し角度をつけて設置するのが望ましいでしょう。
自転車用ドライブレコーダーにGPS機能は必要?
高級機になるとGPS機能が搭載されているものがあり、事故を起こした場所や時間の記録も同時に行えるメリットがある。ただし正直警察に通報すれば調書の際に時間や場所は確認できますし、なくても困ることはないでしょう。ただ最近のものは標準装備されているものも増えてきているので、その機能があれば便利に活用しましょう。
おすすめの自転車ドライブレコーダー10選
自転車ドラレコ①Cycliq Fly6 CE HDバイクカメラ&リアライト
リアライトとしても利用ができるドライブレコーダーになります。スペック面でも、1080pのフルHD録画、60fps、135度の視野角でドラレコとして十分活用ができます。100ルーメンの明るさが確保されているのでリアライトとしても十分に機能します。最大7時間稼働します。
自転車ドラレコ②MIDLAND(ミッドランド) XTC290
充電しながら録画ができるドライブレコーダーです。最大18時間の連続録画が可能で、国内のLED信号にも対応しています。スペックは1080pのフルHD画像、27.5fps、画角は125度まで撮影ができます。最大128GBまでのマイクロSDカードに対応。
自転車ドラレコ③Crosstour アクションカメラ
本機はドラレコ専用機ではありませんが、ドラレコとしても利用できるコスパ最強の中華アクションカメラです。画質は4K(3840×2160)、30fps、170度の画角まで対応しており、文句のつけようのない性能を持っています。しかも値段はどのドラレコよりも圧倒的コスパとなっています。もちろんアクションカメラとしての性能も申し分なくて、完全防水(最大30m)、堅牢なケース、手振れ補正や多種多様な撮影モードも兼ね揃えています。また外部マイクにも対応しているため、サイクリング中にも外部マイクからの入力も容易にできます。
自転車ドラレコ④MUSON アクションカメラ
前述したアクションカメラともほぼ同様のスペックで4KOMEBOY0830@GMAIL.COM、30fps、手ぶれ補正にも強いアクションカメラです。画角も170度あります。ドライブレコーダーモードに変更するだけで簡単に利用できます。また充電式バッテリーがすでに2個付属するなど、買って間違いないアクションカメラといえるでしょう。なおどちらのアクションカメラもそうですが、アクションカメラはコンパクトにつくられているものの、ドラレコと比べると大きく目立ちます。もし装着時のこだわりがあるのであれば専用機を買うことをお勧めします。
自転車ドラレコ⑤YAOAWEアクションカメラ
自転車のハンドル部分やヘルメット等、複数の場所に取り付けることができます。画素数も問題なく、1080PのフルHD、60fpsに対応しています。画角も110度と十分です。価格も他のものと比べてもリーズナブルですが、一方で作動時間が60分と他の物と比べるとやや見劣りします。
自転車ドラレコ⑥Cycliq Fly12 CE
ライトと一体型のドラレコです。600ルーメンの明るさのライトが最大8時間も稼働ができます。1080PのフルHD、60fps、6軸手ぶれ補正、画角は135度とどれも十分な機能を取り揃えています。重さもわずか195gで頑丈な設計になっているのも良いです。
自転車ドラレコ⑦BatEye
こちらもライトと一体型のドライブレコーダーです。300ルーメンと少し明るさには見劣りするものの、1080PのフルHD、30fps、画角は120度と十分な性能を持っています。バッテリーも6時間程度稼働が可能なので普段使いの人には問題ないでしょう。
自転車ドラレコ⑧AKEEYO ドライブレコーダー
1080pのフルHD、27.5fps、画角120度まで対応したドライブレコーダーです。内臓バッテリーは2時間連続使用が可能で、常時充電しながら録画をすることができます。IP65にも対応しているので少々の雨では問題ありません。
自転車のドライブレコーダーまとめ
いかがでしたでしょうか。近年のドライブレコーダーそのものの性能向上は目覚しく、車用だけでなく自転車やバイク用のものが普及してきています。
ドライブレコーダーはサイクリング中に万が一事故にあったときの客観的証拠を映像として記録できるだけでなく、事故そのものを防止することにも効果を感じることができます。ぜひ身につけて楽しいサイクリングにしましょう。