自転車のクランクって何?

クランクとは、自転車のペダルとボトムブラケットをつなぐパーツの事です。クランクは主に3つのパーツで構成されています。
- 左クランク
左ペダルを取り付けるパーツ - 右クランク
右ペダルを取り付けるパーツ - スプロケット
右クランクに取り付ける歯のパーツ
自転車のクランク交換はどんな効果があるの?

クランクは自転車の推進力を生み出す部品であるため、特に重要な役割を果たしているわけですが、スポーツ自転車の場合クランクには長さがあるため、身長や足の長さによってクランクを変える場合があります。
クランクの長さは165mm、170mm、175mm、180mmといったように分かれており、完成車にはフレームサイズに合わせてクランク長が決まっている場合がほとんどです。その中でも多くの自転車は170mmを採用しているケースが多いです。
そしてこのクランクが自分の身長や足の長差に合っていないと、膝や関節部分への負担が増すため、最悪のばあい、膝や関節部分の痛みが出てしまうこともあります。
クランクの長さは身長の1/10
諸説はあるものの、身長の1/10の長さにするといいようです。例えば175cmの方であれば175mmを選びます。ただ初心者の方はその数値から5mmほど短いものを選んだ方が漕ぎやすくなります。
数値よりも短くすると、くるくるとペダルの回転がしやすくなりますので漕ぐのが楽になりますし、数値よりも長くすれば推進力が高まるためヒルクライムの効果が高くなります。
自転車クランクの交換は初心者でもできる?

クランク交換は、専用の工具が必要となりますが初心者の方でもできない作業ではありません。乗っている自転車の種類によってやり方は異なりますが、一般的には「コッタレス抜き」という専用工具を使ってクランクの交換をします。
なおロードバイクのコンポーネントで主流のSHIMANO ホローテックⅡのクランクの場合はTL-FC16を利用します。
SHIMANO ホローテックⅡのクランク交換に必要な工具

SHIMANOホローテックⅡと呼ばれるクランクにはコッタレス抜きは不要ですが、六角ではなく独自の形状をしているのでシマノ専用の工具であるクランク取り付け工具が必要になります。
- TL-FC16(クランクボルト取り外し工具)
- 六角レンチ
その他一般車のクランク交換に必要な工具
- コッタレス抜き
- モンキースパナ
- マイナスドライバー
- 六角レンチ
自転車のクランク交換の工賃は?
クランク交換にかかる費用は、どのクランクを購入するかで変わってきます。
ママチャリなどの汎用的なクランクを購入するのであれば2-3000円で購入できるものもありますし、スポーツ自転車の本格的なものになると数万というのもあります。
なお交換するための工賃には3500-5000円くらいを見ておけば対応してくれる自転車専門店はあるでしょう。
一般自転車のクランクの交換方法
一般自転車クランクの取り外し方
- クランクにキャップがついている場合は、マイナスドライバーで取り外します。
- キャップをはずすと、クランク固定ボルトが見えるので8mmの六角レンチで取り外します。
- クランクの六角側とは反対側のネジ山がある方をクランクの溝にはめていきます。十分に入ったら、モンキースパナを使って中央の押し出しボルトを締める方向に回します。その時に片手でクランクを掴んで、他方でモンキースパナを回すとクランクが外しやすいです。
一般自転車クランクの取り付け方
取り付けるときは外す時よりも簡単です。この時にはクランク抜きは使用しません。
ボルトでクランクを固定して、六角レンチで締めれば終わりです。
クランクを左右反対に取り付けないように注意をしましょう。
SHIMANO ホローテックⅡのクランクの交換方法
ホローテックⅡは、コッタレス抜きを使うよりも簡単に行うことができます。
ホローテックⅡは、小さい2つのネジ、軸を固定するボルト、落下防止爪の3つのパーツで固定されています。
SHIMANOホローテックⅡの自転車クランクの取り外し方
- まず始めに、クランク取り付けボルトを2本外しましょう。この時に脱落防止爪を無くさないように気をつけましょう。
- 次に、クランクボルト取り外し工具を使って、クランクボルトをゆるめます。反時計回りに回すと緩んで行きます。
- クランクボルトが取れたら、左右のクランクを抜き出します。もし抜けにくい場合には、クランクの軸を軽く叩くとぬけやすくなります。
SHIMANOホローテックⅡの自転車クランクの取り付け方
- チェーンリングの付いている右クランクからBBに入れていきます。
- クランクの溝にあうように左クランクをとりつけ、左右のクランクの向きに気をつけましょう。
- クランク取り付け工具を使って、クランクボルトを締め付けましょう。しめつけは指先の力だけで締めれる程度で構いません。
- 左クランク取り付けボルトを取り付け、ボルトは交互に締めていきましょう。
クランク交換の際の注意点
固定台を用意する

クランクを取り外す際に、力を必要とするため、力を加えようとすると自転車が動いてしまって思うように作業が進まない場合があります。
そんなときは、自転車の固定台を用意したり、前輪を壁に押し当てて前に進まないように自転車を固定するようにしましょう。
チェーンリングの歯の数に注意を

チェーンリングの歯数は交換前のものと異なっている場合は、チェーンの長さに過不足がおきます。そうするとチェーンの長さを調整する必要があります。
チェーンの長さを調整するためにはチェーンカッターと呼ばれる専用工具が必要になります。
面倒であれば歯数は同じ物に交換するようにしましょう。
まとめ
クランク交換そのものは専用工具が必要ですが、そんなに難しいものではないということが分かったかと思います。
クランクは身長や足の長さによって変えた方が自転車の性能を最大限発揮することにつながるため、今のクランク長を調べてみて調整してみるといいでしょう。