自転車の車載とは

言葉のとおり、自転車を車に積んで目的地まで運ぶことを車載といいます。
近年の自転車ブームにより、遠方のサイクルイベントの参加や目的地でサイクリングをする人が多くなってきており、車に自転車を積んで運ぶ人を街で見かける機会が増えています。
輪行バックに入れて電車で運ぶことも選択肢になりますが、例えば目的地が電車だけではたどり着けなかったり、歩きが必要とする場合には車で運んでしまった方が楽になるケースが多いでしょう。
そんな便利な自転車の車載ですが、車載方法は5パターンありますので、それぞれの方法のやり方やメリットデメリット、必要なツールを紹介します。
自転車の車載に必要なもの
車載専用のサイクルキャリアを用意すれば簡単に車載できます。サイクルキャリアはさまざまな種類のものがあるので検討する上でのポイントを押さえておきましょう。
サイクルキャリアの選び方
積載したい自転車の台数で選ぶ
一番大事なポイントは、何台の自転車を積載したいかで車載方法は限定されていきます。
例えばファミリーでサイクリングを楽しみたいのか、それとも1,2名でレースに参加するのかで積載する自転車の台数は変わってきます。
4台となると車内で積載する方法は非現実的である場合が多くなりますので必然と天井を使うことになりますし、1-2台で乗車人数も少なければ車内での積載も可能でしょう。
車載したい場所で選ぶ
後述しますが、車載方法は5つほどありますのでどの車載方法を取るかで選ぶべきサイクルキャリアは変わってきます。
車内スペースが十分にあるので車内で積載する方法、車内スペースが無い場合は車外に積載する方法を選ぶことになります。
自転車の固定方法で選ぶ
自転車を固定する場所は大きく分けて3つあります。
- 自転車のフレームを固定するタイプ
- 前輪のホイールをはずしてフォークを固定するタイプ
- 自転車の後輪を固定するタイプ
特にカーボンタイプのフレームの自転車であれば、フレームを痛める可能性があるのでフレーム固定タイプはあまりお勧めしません。
原則、前後輪をはずせるように
特にスポーツ自転車の場合であれば、前後輪が簡単にはずせるようになっています。これができると収納スペースが広くなくても車載が簡単にできます。
ですので前後輪の取り外しと装着の方法をしっかりと習得しておきましょう。
自転車を車載する5つの方法
自転車の車載方法その1
車の中にそのまま立てて積載する

最もスタンダードなやり方が、スポーツバイクを立てた状態で車内に自転車を積む方法です。
雨が降っても濡れることもありませんし、埃で汚れたり、日差しで自転車が傷む心配もありません。
前後輪をはずす必要もないので収納は非常に簡単です。
問題は車内の高さや広さが十分でない車種だと、そもそもこの車載方法では難しい場合があります。
トランクを使う場合もありますが、横幅がある自動車であれば後部座席の足場に乗せる方法もあります。
メリット
- 最も簡単に車載ができる方法
- 車内に積載するので、濡れたり埃で汚れる心配がない
デメリット
- バイクスタンドやベルト等、車内で動かないようにするための固定具があった方が良い
- 室内スペースの高さに余裕がある自動車に限定される
おすすめの車内サイクルキャリア
タイダウンベルト

自転車の車載方法その2
前後輪をはずして立てたまま車内に積載する
自動車の天井が低く、スポーツバイクを立てたまま積載するのが難しい場合に、前後輪をはずして積載する方法です。
倒れやすくなるため、ロープやベルトなどを使って固定することが必要になります。
メリット
- 天井が低い自動車でも積載ができる
- 自動車の車内に積載するので、埃や雨にさらされる心配がない
デメリット
- 前後輪を外す必要があるので手間
- 固定するベルトやロープはほぼ必須
おすすめの車内サイクルキャリア
MINOURA バーゴ VERGO-TF1

PIAA TERZO 車内積載用サイクルキャリア 2台積み EC23

PIAA TERZO 車内積載用サイクルキャリア 1台積み EC25M

自転車の車載方法その3
自動車の中に寝かせて積載する

2番目の方法に似ていますが、こちらの車載方法は自転車を寝かせて積載します。この方法だと、車内で暴れて動くことの心配がなくなる反面、収納スペースが確保できてないと難しいので、人があまり乗らない場合には良い車載方法でしょう。
注意する点としては、ディレイラー、シフター、ペダル等を傷つけないようにするために、右側を上にして積載することで
す。
メリット
- 倒れる心配もなくなるので安定感は高い
- 天井の高さを気にすることなく積載できる
- 車内に積載するので、雨や埃にさらされる心配がない
デメリット
- スペースを取るので、1台しか難しいかつ乗車人数が減る
- ペダルやディレイラー、シフターに負担をかけないようにケアをする必要がある
自転車の車載方法その4
自動車の天井に積載する

自動車の天井に専用のサイクルキャリアを取り付けて自転車を固定することで積載する方法です。
載せられる台数は通常2台までとなります。
室内スペースを心配する必要もないですし、専用のサイクルキャリアもそこまで高価なものではないので導入はしやすいと思います。
ただ雨や埃、日射しによって自転車が傷んでしまうことは避けられません。また立体駐車場を利用する場合は高さを機にする必要はあります。
メリット
- 室内スペースの心配がいらない
- 乗車人数を増やせる
- 安定して車載することができる
デメリット
- 雨や埃、日差しによって自転車が傷む
- 専用のサイクルキャリアを購入する必要がある
おすすめのルーフトップサイクルキャリア
サイクルキャリア inno フォークロック

THULE プロライド サイクルキャリア

ROCKBROS サイクルキャリア 吸盤式

PIAA TERZO サイクルキャリア フォークダウンタイプ

自転車の車載方法その5
自動車の後部に積載する

天井に積載する方法に似ていますが、こちらの方法ではトランクの後ろに自転車を積載する方法です。
天井に乗せるのに比べると、積み下ろしが簡単ですし、立体駐車場等で高さを気にしなくても良くなります。
気休め程度かもしれませんが、雨や埃、日差しにさらされることが天井よりも低減されるので傷むことへの心配も多少は軽減されるでしょう。
懸念点は、天井のものに比べてサイクルキャリアの設置が面倒であることです。
メリット
- 室内のスペースを心配する必要がなくなる
- 乗車人数を増やせる
- 安定して車載することができる
デメリット
- 雨や埃、日差しの影響は低減されるものの、傷む可能性はある
- サイクルキャリアの取り付けが面倒
おすすめのリアサイクルキャリア
PIAA TERZO SARIS リアサイクルキャリア 2台積み

OBEST サイクルキャリア

THULE エクスプレス トウバーマウント型サイクルラック

ALLEN SPORTS トランクキャリア デラックス2バイク
まとめ
自転車を車載する方法はいくつかあることが分かりましたが、所有する自転車の大きさ、積載する台数、乗車する人数、自動車の収容スペースの大きさによって選ぶべき車載方法は変わってきます。
サイクルキャリアそのものは高価なものではないですが、無駄にしないためにも用途をしっかり確認してから購入するようにしましょう。