効果的なトレーニングの進め方
まずは目標設定をする

あなたの目標によって、やるべきトレーニングが大きく変わってきます。例えばレースの上位を目指すと言っても、トライアスロンなのか、ヒルクライムレースなのか長距離のレースなのかでトレーニングは変わるはずですし、健康的にサイクリングを楽しむのであれば壊しにくいカラダ作りや長距離を走る体力が必要になるでしょう。
あまりにも高い目標を立ててやる気を失わないようにだけ注意をしましょう。
速く走るために必要な技術は

正確なハンドリング技術
高速で走る場合、自転車の基本動作をマスターすることは欠かせません。当たり前のことですが、正しいコーナリング、走り出しの漕ぎ方やハンドリング等を覚えておかなければ、高速で走るときにコントロールを失いかねません。
正確なポジション
サドルの高さと前後、ハンドルの位置、クランクの長さ等、ポジションによって自転車の速さは変わってきます。間違ったポジションで漕ぎ続けると、体への負担も大きくなり、ひどいばあいには怪我の原因になったり、また無駄な筋肉が発達することになります。
まずは自分の体に合わせて、正確なポジションが取れるように調整をしましょう。
ケイデンスを意識する
毎分80-90回転を保ちながら、1-2時間を無理なく走れる速度で走るようにします。この時点では息切れするほどに負荷をかける必要はありません。特にポジションやフォームが崩れていないかを確認しながらはしるようにしましょう。
負荷を上げていく
ペダリングができるようになったら、ギアを1枚分あげて、同じケイデンスを保ちながら走り続けましょう。それができるようになったら速度をあげて維持できるスピードを徐々にあげていきましょう。
筋トレも欠かさない
自転車の場合、速筋と言われる瞬発系の筋肉と遅筋と呼ばれる長時間の運動を得意とする筋肉の両方をバランスよく鍛える必要があります。
これにより長時間の間、速度を保ったまま走ることができるようになります。
室外で自転車トレーニングする時のポイント

トレーニングのアプリを使って記録をとる
トレーニングは単調になってくるとどうしても飽きてしまい、長続きしません。外を走るときにはアプリを使ってモチベーションを高めながらトレーニングをすることをお勧めします。
Runtastic Road Bike

最も有名なロードバイク用のサイクルコンピューターアプリです。豊富な機能を揃えており、人気のアプリになっています。
なんといっても、走行ログを取れるので月間走行距離や速度の変化など、自分の成長を感じながらトレーニングを楽しむことができます。
主要機能
- 距離・時間・スピード・ペース計測
- 消費カロリー計測
- 走行ルート記録
- トレーニング履歴
- 地図
Strava

Rutastic Road Bikeと同様の機能を備えており、加えてSNS機能を付加価値として提供してくれます。他のライダーと間接的に交流して競い合うことができます。
主要機能
- 走行ルート記録
- タイムアタック
- チャレンジイベント
トレーニングの頻度をあげる
週末だけ外に出てトレーニングを行うと、1日で長い距離を走ってしまいがちなのですが、できれば毎日短い距離を走り続ける方がトレーニング効果は高まります。
平日は通勤や通学時に自転車に乗ってトレーニングができるといいでしょう。
コースを変えてモチベーションアップ
毎回同じコースを走っていると当然ながら飽きが来てしまいます。どんなこともそうですが、頻度よく続けることが大事ですから、コースを変えることで新鮮さを失わずにトレーニングを続けていきましょう。きっと走っている途中に新しい発見や出会いがあるでしょう。
室内で自転車トレーニングする方法

ローラー台を使用してトレーニングする
室内で自転車トレーニングをする方法として、ローラー台を利用する方法があります。大きく分けて2種類のローラー台があります。
固定ローラー台

自転車のクイックリリースレバーを利用して固定しながら走ることができるローラー台で、ふらつくことがないので「ながらトレーニング」ができます。
難点は摩擦による消耗が激しく、練習用のタイヤを準備した方がいいです。
3本ローラー台

前輪、後輪をローラーに接触させながら固定せずに走るローラー台です。バランスを取りながらハンドル操作して走るので実際に走っている感覚を得られます。ただバランスを取る必要があるので初心者には難しいです。少しの油断で転がってしまうこともあるので気をつける必要はあります。
マシンを使用してトレーニング

集合住宅に住んでいる場合は、周りの住人に迷惑をかけてはまずいのでスピンバイクを使ってトレーニングすることをオススメします。
最近は安価で省スペースのものも増えてきているので、いくつか厳選したものを紹介します。
タバタ式トレーニング
タバタ式トレーニングとは、たったの4分で瞬発力と持久力を養成するトレーニング方法です。
トレーニングの項目は自由で、「20秒の全力運動+10秒休憩」を1セットとして8セットを繰り返し行う方法です。必ず20秒間は全力で取り組む必要があります。
この時できれば心拍数も測り負荷の状況を確認しながらトレーニングすると良いです。
自転車に必要な筋肉とトレーニング方法

大胸筋と三角筋
胸や肩は直接スピードに関係する部位ではありませんが、正しいフォームでチカラ強いスプリントをするために欠かせません。
大胸筋と三角筋の役割
- 姿勢を安定させる
- ダンシング時にバイクを安定させられる
- ブレなどの無駄な力を抑え込み推進力に変える
- 荒れた地面での衝撃を吸収
筋トレメニュー
- プッシュアップ
- ショルダープレス
- チェストプレス
後背筋と脊柱起立筋
前傾するときに体を支える重要な部分です。正しいフォームで走るために欠かせません。
後背筋と脊柱起立筋の役割
- 前傾姿勢を維持出来る
- 足のパワー効率を最大化する
- ヒルクライム時に安定する
筋トレメニュー
- プルアップ
- プルダウン
- バックエクステンション
腹直筋
下半身から上半身にパワーを効率よく伝えるために必要なのが体幹の筋肉である腹直筋です。
腹直筋の役割
- ペダリングを強化する
- 呼吸を安定させる
筋トレメニュー
- クランチ
- プランク
大腿四頭筋とハムストリング
スムーズなペダリングのために、もも表と裏の筋肉である大腿四頭筋とハムストリングをバランスよく鍛える必要があります。
大腿四頭筋とハムストリングの役割
- ペダリング時の踏み込み力を最大化する
- 引き足を強化して推進力を高める
筋トレメニュー
- スクワット
- レッグエクステンション
- レッグカール
- レッグプレス
ふくらはぎ
もも表と裏の運動を足首からペダルに向けて安定して伝える。
ふくらはぎの役割
- ペダリングをスムーズに行い力を伝える
筋トレメニュー
- カーフレイズ
筋トレはインターバルを空ける
筋肉は筋トレによって痛みつけた後に回復する際に強度が増していく仕組みになっています。
そのときには連続して筋トレして痛め続けてはいけません。必ず2日程度は休みの日を入れて超回復をしましょう。
トレーニングの前後にやること
筋トレ後はプロテインを摂取する

トレーニングを行った後30分以
内にプロテインを摂取するようにしましょう。筋肉は修復のタイミングで強度を増すのですが、修復を早めるためにタンパク質が欠かせません。プロテインは良質なタンパク質ですので、飲むことによって筋肉を超回復(ゴールデンタイム)することができます。
ウォーミングアップをしよう
体を急激に動かすと怪我の元になります。
本格的に走る前には、20-30分程度スピードを緩めて走るようにしましょう。しっかりと体を温めたら心肺活動が高まり怪我の予防にもつながります。
リカバリートレーニング
トレーニングを終了したら、すぐに座り込んだり寝転んだりせず、10-15分程度はゆっくりと歩いたり自転車で走ったりしましょう。
休んでしまうと急速に心拍数が落ち込むため、体内の酸素も低下し筋肉が収縮してしまいます。そうすると筋肉痛やコリの原因となります。
しっかりとリカバリーを行うことで、疲労を蓄積しないように心がけましょう。
クールダウンはしっかり
リカバリートレーニング後は、クールダウンを行います。クールダウンは、さらにゆっくりと走るのでもいいですし、ストレッチや軽い運動をするのでも構いません。
目標達成をイメージしながら自転車のトレーニングを充実させよう
トレーニング中は目標達成した時の成功イメージを持ちながらモチベーション高くトレーニングを続けていきましょう。
最初は大きな目標ではなく、小さな目標でも成功体験を積みながら、大きな目標達成を実現していくときっと長期に渡ってトレーニングを楽しむことができると思います。