ママチャリ改造で最強自転車を目指す

安価で手に入れやすく、誰からも愛されるママチャリですが、巷ではママチャリを改造して最強自転車へと進化させている人達が増えてきています。
近年弱虫ペダルという漫画が大ヒットしたことや健康促進をきっかけに自転車がまた注目を浴びています。
安く手軽に手に入れやすいけど、あまりスペックの高くないママチャリだからこそ、最強自転車に進化のロマンを感じられるのかもしれません。
ママチャリ改造のポイント
ママチャリの改造といっても、シンプルに速さを追求するものや、使いやすさを追求するもの、見た目を追求するものなど改造の種類は様々です。
改造するわけですから、必ずしもこれらの型にハマる必要はありませんが、参考までにポイントをいくつか紹介していきます。
ママチャリの高速化を目指す

シンプルに高速化を目指す場合、ロードバイクに近づけていく必要があるため、ポイントは”多段ギア”、”軽量化”と”前傾姿勢”、良ブレーキ化”になるでしょう。
多段ギアにする
多くのママチャリには3段ギアのものが搭載されていますが、「止まった状態からスタートする時」には軽々と漕ぎ出せて、「スピードに乗ってきたらさらに効率よく加速」といったことがやりにくいです。また坂道でも3段ギアだけだと心許ないですね。
これらを解消する方法として、6段ギアの変速機を取り入れるといいでしょう。
軽量化する
ママチャリの場合、多くの部品がスチールで作られているため、軽量化についてはロードバイクのレベルに到達するのはなかなか難しいですが、パーツを取り除いたり、交換することでロードバイクに寄せていくことになるでしょう。
例えば、前かごをはずしたり、タイヤの軽量化(細くする)等が代表的な軽量化でしょう。
前傾姿勢にする
ママチャリは、低速で物を安定的に運ぶために低重心に設計がされているため、前傾姿勢になるようなことはまずありません。
前傾姿勢になるためには、シートポストをあげて、ドロップハンドル(ロードバイクのハンドル)を取り入れることによって実現できます。
良ブレーキを導入
多くのママチャリの後輪ブレーキには”バンドブレーキ”という、すぐに音をたててしまうので非常に使いづらいものが搭載されています。
ママチャリに乗っている人なら分かると思いますが、ギギギィィといった感じの音を鳴らすので。かなり不快な音をです。
この不快感から解放される方法として、バンドブレーキの上位互換であるサーボブレーキやローラーブレーキを搭載する方法があります。
いいとこ取りをする!ママチャリとスポーツバイクのハイブリット型

ママチャリの良さと、ロードバイクやクロスバイク等のスポーツバイクの良さをいいとこ取りするというのも改造するメリットの一つです。
ママチャリの良さは、”多くのものを運べる” “抜群の安定感”であるのに対して、スポーツバイクは”軽量である””高速に走れる”といったところでしょう。
ママチャリだからこそ、改造することでこれら2つの自転車の利点をうまく融合することもできます。個人的にはこの方法がママチャリを改造する醍醐味だと思っています。
さらに多くのものを運べるようにする
標準装備のカゴでも十分に多くのものを運べるものが多いですが、買い物に出かけた時にカゴからはみ出してしまい、一つは片手で運ぶ必要があるということもしばしばあります。
そんな時は、さらに大きなカゴを装備する方法、もしくはリアキャリアを搭載するのもいいでしょう。
安定感と軽量化を兼ね揃える
一般のママチャリでもすでに安定感は高く、強い横風が吹いたりしてもよっぽどのことが無ければ倒れることはありません。ただその分重さがスポーツバイクの重さの2倍近くになります。
安定感を維持しながらも軽量化を図る方法として、スポーツタイヤと剛性の高いタイヤ(スポークが強い)を導入することがいいかもしれません。
これによりスピードを保ちながらも、剛性の高いママチャリを実現することができます。
見た目にこだわる

ママチャリは非常にデザインが豊富で自分好みの自転車を手に入れることができるため、更に改造して自分仕様のママチャリに改造する人も少なくありません。見た目を変える場合には、自由度が非常に高くなるので、パーツをつけたり、塗装をしたり、装飾したりと自由に改造するといいでしょう。
ママチャリ改造時の注意点
交換パーツを採寸する

パーツを交換する時には、必ず採寸をするようにしましょう。そうしないと、せっかく購入したのに今の自転車には装着できない可能性も出てきます。またサドルからハンドルまでの距離、サドルからペダルまでの距離等、自分の身長と足の長さによってパーツが異なる場合は必ず採寸をすることをおすすめします。
自転車のランプと反射板は取り外さない

ランプと反射板は法律上、装備することが義務付けられています。邪魔だからといって改造寺に取り外さないように気をつけてください。
改造中に取り外した場合には、必ず取り付け作業を忘れないようにしましょう。
安全性は出来る限り考慮しましょう

ママチャリは自転車自身が重いため、過度な軽量化はあまりおススメできません。万が一荷重負荷に耐えられずに、スポークが折れてしまったりホイールが曲がったりしたら、大きな事故につながります。
ママチャリ改造寺に使う主な工具

ママチャリ改造時に使う工具は主に六角レンチになると思います。それぞれ交換するパーツによって使う工具が異なってはきますが、六角レンチがあればまず間違いないと言えます。
ママチャリ改造をしてみよう
ママチャリ改造その①
シートポストをあげてみる

ママチャリの多くは低重心であるため、脚を力を十分に使い切れていない場合があります。それはシートポストが低いからです。
シートポストを上げることによって、本来の脚力を十分に生かして漕ぐことができるようになります。またこれにより漕いでいて疲れなくなるのです。
シートポスト交換に使う工具
シートポストの交換につかう工具は六角レンチとスパナのセットを購入しましょう。
シートポストの穴を計測する
メジャーを使って、シートポストの穴の内径と、穴の外径を図ります。
シートポストを入れるために必要なのが”穴の内径”、クランプをはめるために必要なのが”穴の外径”です。大体数字があっていればいいので神経質になる必要はありません。
穴の大きさにあったシートポストを購入する
シートポストの長さは様々ですが、300mm〜350mmを購入するのがおススメです。
クランプは六角タイプのものを購入
シートポストを止めるのがクランプですが、クランプはクイックタイプではなく、六角レンチでないと回せないものを選ぶといいでしょう。これによってサドルの盗難の抑制になると思います。
サドルはお好みのものを
スポーツ仕様のものから、クッションを重視したものなどサドルの種類は様々です。お好みのものを購入して取り付けましょう。
サドルの調整方法についてはこちらを確認しましょう。
ママチャリ改造その②
高速タイヤとホイールの軽量化

ママチャリのタイヤもホイールも細く軽くすることで速く転がる改造を目指します。
高気圧のタイヤに交換すれば、転がりが良くなるためスピードの維持がしやすくなります。またパンクへの耐久性もあがるメリットがあります。
タイヤ交換につかう工具
- タイヤレバー
- レンチ
- プラスドライバー
ホイールとタイヤを購入する
ホイールを交換する場合は軽くしたければアルミ、丈夫のものがよければステンレスを選びます。
後輪は「外装6段」「ローラーブレーキ」仕様のものを買っておくといいかもしれません。ホイールを変えるついでに、ギアもブレーキも変えてしまうのがいいでしょう。
タイヤはママチャリ用の27インチの軽量タイヤ一択です。なおタイヤチューブはフレンチバルブ式をえらびましょう。漏れにくくて使いやすいです。
リムテープも忘れずに購入しておきます。リムテープを簡単に説明すると、チューブをパンク等から守ってくれるテープです。
ホイールを外す
ママチャリのメンテナンス時には自転車をひっくり返して行います。
前輪ホイールはシンプルな作りになっています。スパナをつかってホイールを取り外しましょう。なお、パーツの並び順はしっかり覚えておきます。大体は内側から、フォーク、留め具、泥除け、カゴ、ワッシャ、ナットです。
後輪ホイールは少しややこしい作りになっていますが、順番通りにやれば問題ありません。
- 外側にあるナットを回しはずしたら、ワッシャも外します。
- リアキャリアのステー、泥除けフェンダーも外します。
- 変速機を外します。
- スタンドを取ると、あとは車輪を抜き取るだけです。
- ブレーキ類の留め具を外す。
- チェーンを外します。
- 最後にホイールを外します。
タイヤとチューブも交換する
- タイヤレバーのフック側とは逆の爪側を使って、タイヤを中から引き出してフックをスポークに引っ掛けます。
- もう一つのタイヤレバーを使って、一つ隣のスポークの部分で同じ作業を行います。そうするとタイヤがホイールの外側にでてくるのでタイヤ一周分同じ作業を行います。
- タイヤが外れたらチューブ、リムテープを取り外し新しいリムテープを装着します。リムテープの穴とホイールの穴の場所を合わせるように装着します。
- チューブに少しだけ空気を入れた状態でタイヤの中にはめ込みます。
- タイヤとチューブをホイールに収めていきます。ポイントはバルブの反対側から左右均等に入れていくことです。
新しいホイールを装着する
ホイールの装着は、取り外しの逆の手順でおこなえば作業は完了です。
ママチャリの改造その③
ギアを多段化する

通常3段のギア変速を6段変速に多段化して、漕ぎ出しの軽快さやスピードに乗ったときの効率化を目指します。
6速もあればママチャリとしては使い勝手が大きく向上します。
ギアの多段化につかう工具
- ワイヤーカッター
- プラスドライバー
- スパナセット
- モンキーレンチ
- ペンチ
- ギア外し工具
用意するもの
- ギアスプロケット
- チェーン
- シフター
- アウターケーブル
- 結束バンド
- リアディレイラー
- ホイール
- ローラーブレーキ
- ワイヤー
後輪タイヤの取り外し
大前提として、新しいホイールに交換すること画筆ようですので、一つ前のタイヤ交換は終えておくことが必要です。でないと、ギアの交換ができません。
手順はタイヤ交換の方法をみてください。
6Sギアスプロケットの装着
- ホイールの複雑なデザインの方にギアスプロケットをはめます。もう片方は、薄いナット一つだけのシンプルな方は、ブレーキ用に使います。
- スプロケットを装着した反対側にブレーキユニットを取り付けます。はめたらハブナットで締めましょう。その時締めすぎないようにします。
- 後輪を自転車に取り付けます。
- 取り付けたあとに、ブレーキのワイヤーをナットの空洞に通して車体に固定します。固定したら余ったワイヤーをカットしましょう。
6Sディレイラーを装着
リアディレイラーの装着は、自転車のエンドフレームと泥つけフェンダーの間にはさみこみます。泥つきフェンダーが取り付けられたらナットで締め付けます。
シフターの装着
- シフターをハンドルに装着します。
- ワイヤーをシフターケーブルに通します。
- 自転車のフレームに沿って、アウターケーブルをとおしながらリアディレイラーまでワイヤーを持っていきます。
- アウターケーブルはリアディレイラーに持っていき、ゆとり持った状態できっておきます。そしてリアディレイラーに装着します。
- 最後にワイヤーを中に通していきます。リアディレイラーの溝にワイヤーをはめて、ナットを閉めます。
- 余ったワイヤーは切ります。
- 最後にチェーンをスプロケットとリアディレイラーに掛けます。
変速機の調整
最後に変速機の調整を行い、スムーズにシフトチェンジができるようにします。
変速機の調整は以下の記事を参考にしましょう。
ママチャリの改造その④
ハンドル交換
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ママチャリの通常のハンドルだとなかなか前傾姿勢を取りにくいですが、ハンドル交換をすることで前傾姿勢が取りやすくなり、風の影響などから解放されます。
ハンドル交換に必要な工具
- 六角レンチ
用意するもの
- ステムアダプター
- アヘッドステム
- ハンドルバー
ハンドルを組み立てる
- ステムアダプター、アヘッドステム、ハンドルバーを組み合わせます。
- ハンドル周りの装備である、ブレーキバー、シフター、グリップ等も装着します。
これまでのハンドルを引き抜く
- ハンドルの中心にある部分を六角レンチを使って緩めます。
- ハンドルを引き抜きます。
ハンドルを装着する
組み立てたハンドルを入れて、六角レンチで締めて固定します。
ママチャリ(自転車)改造まとめ
ママチャリは街乗りに最適な車種ですが、その中でも様々な改造方法があることがわかりました。
改造も突き詰めていけば、性能の高いママチャリから、見た目重視のもの、ママチャリとスポーツバイクのハイブリットといったように色々と試すことができます。
まずは簡単なものから、自分の自転車の改造をやってみましょう。